デザインUフレーム工法
特長
デザインUフレーム工法は、既存の鉄筋コンクリート造および鉄骨鉄筋コンクリート造架構の外側に鉄筋コンクリート造の補強フレームを接合する耐震補強工法です。
外付け型で、ブレース(筋交い)を用いないフレーム(柱・梁)による補強のため、建物を使用しながらの工事(居ながら工事)を必要とし、バルコニーへの出入り、窓からの採光および外観デザインを大切にするマンション、ホテル、商業施設、病院および事務所ビル等に最適です。
補強タイプには「増設フレーム補強型」と「新設フレーム補強型」の2つのタイプがあり、既存建物の形状にあわせて補強タイプの選択が可能です。
増設フレーム補強型 | 既存建物の外面に接して鉄筋コンクリート造のフレームを増設するタイプ |
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新設フレーム補強型 | 既存架構の外側に基礎を有する自立型の鉄筋コンクリート造のフレームを新設し、 既存架構と新設フレームとを新設のバルコニーで接合するタイプ |
増設および新設フレームの柱梁接合部を工法専用の高強度のプレミックスポリマーセメントモルタル「クロスハードⅡ」とすることで、高強度の主筋(SD390およびSD490)の使用が可能となり、スレンダーな柱梁断面で耐力を確保できます。また、柱梁部材には普通コンクリート(Fc=21~48N/mm2)を使用することでコストを軽減しています。現場打ち鉄筋コンクリート造フレームであるため、自由な補強部材断面で様々な建物に 適した設計ができ、大型重機の進入・据付が困難な場所でも施工が可能です。
増設フレーム補強型
新設フレーム補強型
耐力の比較
耐力の比較 | 一般的なRC造(Fc=21N/mm2) | デザインUフレーム工法 | |
柱梁接合部 | 普通コンクリート Fc=21N/mm2 | クロスハードⅡ Fc=60N/mm2 | |
柱配筋 *1 | 引張主筋 | D25(SD345)[Tu=192KN] | D29(SD490)[Tu=330KN] Tu:鉄筋1本の引張抵抗力(設計値) |
せん断補強筋 | D13(SD295A)[Tu=37KN] | U12.6(SBPD1275)[Tu=159KN] | |
柱断面 | 引張主筋6-D25 |
引張主筋6-D29(SD490) |
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柱1本の耐力*2 | Qu=550kN | Qu=950kN | |
耐力比 | 1.00 | 1.72 |
*1 柱の主筋は、梁せいを700㎜としRC規準2010の通し配筋制限より設定。
*2 柱の耐力は、柱軸力=0、柱内法高さ2.0m、柱脚柱頭が曲げ降伏するとして算定。